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10万円給付金は、貰って使うのが「美学」となるでしょう。

新型コロナウィルス感染に対応して、日本に住む人全員に10万円が給付されることになりました。給付する側の大臣は「手を挙げた方に1人10万円」と言い、実際に、個別申請することになったようです。

その大臣は、「富裕層の方々、こういった非常時に受け取らない人もいるんじゃないか」とも、言ったそうです。この発言を”美学”と称する報道もあります。

しかしながら、この発言って、本当に”美学”でしょうか?

「収入減らない人には不要」と言われる方もいます。「政治家、公務員それに年金受給者や生活保護受給権者」などがその代表格だそうです。理に適っていると思います。

地域の医療従事者らを応援するために、ふるさと納税制度を活用して基金を設立すると宣言した知事もいます。緊急事態の中、粋な提案に、すでに寄付が集まってきているらしいです。

他にも、地域の休業支援の財源として、職員への給付金を活用させたいと宣言した知事も出現しました。しかしながら、あまりにも強引な考え方が災いして、すでに撤回してしまいました。

これに対して、職員に対して「地域経済支えるために使って」と呼びかける知事もいます。私はこれが、給付金の上手な使い方のような気がします。

一人ひとりが、給付金を手に入れて少しでも安心な気持ちになり、その気持ちを持って周りの人を応援するために給付金を使う。

近所の飲食店からデリバリーを取るのもOK、近くの小売店で買い物をしても良いし、もちろんがんばっている人々への寄付に使っても良いのです。

この給付金が、我慢して闘っている国民に対する応援なのだとしたら、給付金を貰って必要なものを買う人もいれば、給付金を貰って各々が応援したい人に届ける人もいるのが、理想です。

元々、全員に10万円を給付する案というのは、10万円を積極的に使って経済を止めないということだったように思います。先の大臣は国の財務を担当されておられますので、これこそが”美学”とされるべきだと思いますが、どうでしょう。

もし経済を止めないことが目的なのだとしたら、給付金を貰わずに国庫に寝かしてしまうという行動は、最も経済的でないどころか、この国に何の貢献もしない”愚の骨頂”と言わざるを得ません。

「富裕層の方々が受け取らない」と考えるのであれば、「富裕層の方々が是非とも応援したくなる」受け皿を何種類も用意するのが、大臣や国の仕事である、と私は思います。