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インターネット社会

年賀状って本当に日本の文化や伝統というものなのでしょうか。

年賀はがきの発行枚数が2003年をピークに減少しているそうです。携帯メールやSNSで年賀のやりとりをする人々が増えているということでしょう。このような傾向を、日本の文化や伝統が壊れてしまうと嘆く人々がいるようです。年始のあいさつを行う手段が変化しているだけなのに、と思うのですがどうでしょう。

 

この国では元々、大化の改新で遠くの知り合いと書状での年賀を行う習慣ができたそうです。中央集権国家として地方に赴任する役人が出現したので、畿内に残る知り合いとの年始のあいさつを行う手段が必要になったということだと、思われます。

 

書状で年賀のあいさつを行う習慣は、明治維新後に郵便はがきが出現してから、はがきの年賀状のやりとりに変化したらしいです。主に現在のような官製の年賀はがきが発行されたのは、第2次世界大戦後の1949年以降だそうです。

 

なあんだ、やっぱりね、と私は思います。知り合いと新年を祝いあうのは、この国の伝統行事ということで間違いなさそうですが、普段会えない知り合いとの年賀のあいさつをする手段は、年賀はがきに限らなくてよさそうです。

 

科学技術が発達した21世紀になったので、年賀はがきよりもインターネットでサクサクと、普段会えない知り合いに年賀をやりとりするように変化するのが自然な成り行きであると、思われます。

 

鉄腕アトムが天馬博士によって作られた『2003年』をピークにして、年賀はがきの発行枚数が減少している事実も、なにやら因縁というか、浪漫のようなものを感じてしまいますね…。