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いのち輝く未来社会

元農水次官が言う「川崎殺傷事件を知り、長男も人に危害を加えるかもしれないと思った」のは本当なのだろうか。

高齢者による事故や事件が続いています。元農水次官が起こした事件は、長男を包丁でメッタ刺しにして殺害したというものです。この元農水次官は、長男から日常的に暴力を受けていたという点で、同情の余地ありという意見もあるようです。

 

この長男は、隣の小学校の運動会の音がうるさいと腹を立て、元農水次官と口論になったらしいです。この元農水次官は「川崎殺傷事件を知り、長男も人に危害を加えるかもしれないと思った」ために、長男を殺すしかないと思ったということです。

 

この長男は、川崎殺傷事件の容疑者のように、事前に包丁を準備していたのでしょうか。それとも従来から、隣の小学校との間でトラブルを繰り返していて、生徒に危害を与えるような兆候でもあったのでしょうか。今のところ、そのような報道は全くなされていません。

 

もしも仮に、たとえ長男が包丁を何本も購入していたり、長男と小学校との関係がそのような切迫した状況であったとしても、親が最初に行うべきことは、包丁で長男をメッタ刺しにすることではないように思います。

 

普通の親なら、まずは長男から包丁を取り上げたり、隠したり、捨てたりしようとするのではないでしょうか。

 

親の身勝手な感情だけで、子どもを死に至らしめたという点で、この元農水次官の起こした事件は、野田小4女児虐待事件や札幌2歳女児衰弱死事件と、さほど変わりがないように思えて仕方ありません。

 

子どもの年齢も、暴力の状況も、何もかも異なるではないかと言われるかもしれませんが、経済的に圧倒的に有利な親が、子どもの意思を確かめることもなく、子どもに一方的な鉄槌を食らわせることができたという点で、状況が似ているように思うのです。

 

もちろん、詳しい状況が明らかにならないと、何も断定はできないとは思います。しかしながら、長男が他人に危害を加えるかもしれないという客観的な証拠が見つからない場合には、加害者の供述だけによって、加害者に有利な判断がなされないようにしていただきたいものです。